0908蓮華温泉定着 朝日~雪倉周遊

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0908蓮華温泉定着 朝日~雪倉周遊

参加者 浜野 宏明   木邨 光宏   大谷 尚史   益崎健二郎  中澤 新吾    片岡ひとみ   寺田 康夫   伊東  毅

8月6日
夕方鉄驪荘集合

恒例となった夏山、今年は蓮華温泉に定着、朝日・雪倉を周遊する計画。蓮華温泉のキャンプのみ参加の中沢、寺田も参加、にぎやかな顔ぶれになった。鉄驪荘の夜はまぐろとさんまと森伊蔵

8月7日
鉄驪荘発(9:00)=豊科IC=堀金ベイシア買物=「つばくろ」そば=平岩=蓮華温泉キャンプ場(15:00)幕営

今日は入山だけなのでゆっくり、長坂のきららは10時開店なので豊科まで行き、広域農道沿いのベイシアで買出し。昼食は大町手前のそば「つばくろ」、去年の秋餓鬼の帰りに寄ったところ。山梨から長野までは曇りでまずまずだったが、小谷から新潟に入ったとたん雨が降り出し、平岩から蓮華温泉への道は豪雨の中になった。蓮華温泉の駐車場には車がずいぶん停まっていた。山登りだけでなく温泉客も多いのだろう。温泉ロッジでキャンプの受付、1人300円。キャンプ用の荷物がいっぱいあるので背負子につけて運ぶ。ダブルボッカにしようか迷ったが面倒だから1回で運ぼうとしたら40キロ近い荷物になった。10分足らずだからと背負ったが、あとで腰痛が出た。無理してはいかん。キャンプ場には4~5張の先客、大雨でどこも水浸し、どうしようかと思っていたら、管理用建物の入口の屋根の下を使えと勧めてくれる人(管理人?)がいたので、お言葉に甘えることにした。今はほとんど使われていない倉庫のような建物で、入口の前に広さ4メートル四方ほどのコンクリートの平らなたたきがあり、ここなら雨の心配はない。テント2張にはやや足りないが水道もあって炊事食事には好都合だし、そのまま5人ぐらいは十分寝られる。建物の前に中沢の大きなファミリーキャンプ用のテントを一つ張って、これで寝るところは十分だ。仙台から一人軽を転がしてきた片岡も無事到着、全員そろってまずは乾杯、エッセンは大谷のステーキ、野菜炒め、サラダ、鉄驪荘の枝豆、仙台の笹かまもある。寺さんも料理を手伝ってくれるので、こちらは座って飲み、食うだけ、ありがたいキャンプだ。雨は小降りになり、夜になってほぼあがった。計画では白高地沢を遡行して朝日と赤男の稜線に上がろうと思っていたが、この雨で沢の増水は必至だし、明日以降の天気も不安定なので、沢はやめて五輪尾根を登ることにする。

8月8日
起床(4:30)出発(6:20)~瀬戸川鉄橋(7:30~7:45)~白高地沢(8:45~9:00)~五輪尾根1500m(9:45~10:00)~五輪尾根昼食(10:50~11:30)~五輪山トラバース(12:15)~最初の沢(12:30)~稜線下2135m(13:30~14:00)~千代の吹き上げ(14:20~14:30)~朝日岳頂上(15:15~15:25)~朝日平(16:00)幕営

朝はまずまずの天気、坐骨神経痛を病む浜野も停滞となったので、残り5人で出発。キャンプ場から兵馬ノ平を通って瀬戸川まで約300mの下り、木道がぬれているので要注意。頑丈な鉄橋がかかる瀬戸川を渡り、もうひとつ尾根を登って下って白高地沢へ、水量が多いのでどこを渡るのかと思ったらやや上流に大きな岩を利用した鉄パイプの橋がかかっていた。白高地沢の水はそれほど濁っていないので遡行も可能かと思われたが、沢道具は置いてきたし、この先の天気もあるので取りやめは正解だろう。五輪尾根取り付きは急坂が続くが花園三角点に出ると気持ちのいい高原、地図にある五輪高原になる。カライトソウ、キンコウカ、シモツケソウ、ニッコウキスゲ、ハクサンシャジン、タカネマツムシソウなど草原の花々が咲き乱れ、湿原にはヒオウギアヤメも咲いている。天気が良くなって登りは暑くて大変だが、次々現れるお花畑に慰められる。五輪高原の一角、木道の脇に水が流れているところで昼食、なかなかいいところだ。五輪の森という所からトラバースになり、樹林帯に入るが、途中にいくつも小さな沢があり、水には事欠かない。このトラバースから千代ノ吹上という稜線まで結構長い。このあたり山と高源地図の古い版のコースタイムはかなりきつめになっていて我々が休憩なしでやっとというところ、新しい版ではかなり修正されているので、それが順当なところだと思う。それにしても花の多い山だ。稜線近くなるとチングルマコイワカガミコバイケイソウミヤマキンポウゲハクサンイチゲシナノキンバイヨツバシオガマハクサンフウロハクサンコザクラなどお馴染みの花々で溢れかえっている。このほかタテヤマリンドウタテヤマウツボグサ、イワオウギ、ミヤマアケボノソウ、タカネバラなどなど、名前の分る花、知らない花も含め枚挙にいとまがないとはこのことか。だいぶ、くたびれて朝日岳の頂上に着いた時はすっかりガスに包まれていた。朝日小屋の前、朝日平のテント場は土曜日で込んでいるかと思い、記念写真を撮ったら一人で場所確保に先行する。400mほど樹林帯を下ったあと朝日平へはわずかだが登り返し、この登りが応える。小屋に着いたがガスで何も見えない、受付して幕営料1人500円を払い、目の前にあるというテント場に行くと、何のことはない広い平地にテントが2つ3つ見えるだけ、ガラガラだった。手ごろな平地にザックを下ろして見たら、すぐ前に五輪尾根の登りで顔を合わせた単独行の女性がテントを張っていた。昭和女子大のワンゲルのOGだそうで、少し話をしていたら、後続の4人が到着したので、すぐ設営。小屋から缶ビールを買ってきて、まずはご苦労さんの乾杯。大谷が件のワンゲルOGに声をかけたら、ニコニコやって来て一緒にやることになった。名前はオジマさん、板橋のあたりで歯医者さんをやっているとか、気さくな人だった。行動中のエッセンは木邨担当、雑炊のほか得意の切干大根やあんかけ高野豆腐、きうりの即席漬け、生ハム、チーズ、クラッカーなどのつまみもたくさん。楽しくやってたら、小屋の女性(主人?スタッフ?)が大きな鍋を持って肉じゃがを無料で配りに来た。朝日小屋は女主人のもてなしが好評と言われているようだが、キャンプ場にまでこんな無料サービスがあるとは思わなかった。ありがたくいただき、おかげで夕食は一気に豪華版になった。小屋の周りのテント場というのは気分のいいところが少ないのだが、ここは広々としているうえ、水場もトイレも小屋とは別できれいで気持ちがいい。明日は雪倉を越えて鉱山道を下る長いルートなので早めに寝ることにした。4~5人天に5人の予定だったが木邨が益崎のツエルトのテストを兼ねて外に寝たのでゆったりになった。益崎が就寝用のマウスピースを新調してテストしたが、いびきの音量は変わらず、ただ間隔が少し短くなったくらいで大差ない感じだった。夜、月も出たがあとで雨も降った。

8月9日起床(4:00)出発(5:20)~水平道中間(6:05~6:15)~稜線分岐(6:50)~小桜原(7:05~7:20)~雪倉ガレ(8:10)~トラバース途中(8:30)~雪倉岳(10:10~10:20)~雪倉岳避難小屋(10:45~11:10)~鉱山道分岐(12:05~12:15)~鉢ヶ岳沢(12:55)~雪倉上ノ沢(13:25)~鉱山事務所跡(14:05)~瀬戸川(15:40~15:50)~キャンプ場(16:45)

4時起き、フリーズドライのにゅうめんで朝食、軽めだが早くていい。明るくなりかけた頃撤収、出発。テント場から白馬と旭の稜線が近く見え、その左に雪倉が大きな図体を広げている。水平道は全然水平でない、尾根を登ったと思うと沢に下るアップダウンが続き、道も滑る岩が多く少々疲れる。途中の沢でひと休み、朝日からの稜線道に合流して赤男山を捲く。小桜ケ原の手前の水場で休み、昼飯用のアルファ米のパックに水を入れる。これは今回初めて、夏はパンも日持ちさせられないので試してみたがまあまあいける。雪倉の登りは途中でガレにぶつかるので左にトラバースして東側の斜面を登る。ここもお花畑が連続する。雪倉ノ池の方に向かっていたトラバース道が小さな尾根で直登に変わる。その先に小さな沢があり、その向こうが伸びやかな草原になっている。テントを張ったらいかにも気持ちのいいところだが、足を踏み入れるわけにはいかない。雪倉ノ池はこの原の一段下になるようだが、ここからは見えなかった。雪倉の登りにかかるころ西から雲がやって来て時々雨が降る。小降りだが稜線なので身体を冷やさないように雨具をつけた。頂上近くなってコマクサが現れた。ウルップソウもあるのだが、花はみんな枯れたような茶色になってしまっている。よほど早く咲いてしまうのだろうか。雪倉の頂上から鉢ヶ岳へはなだらかな尾根が続く、避難小屋のあるコルまでポンカラ歩き、鉢ヶ岳は東側を捲いて行く。12時過ぎ、ようやく鉱山道の分岐に到着、あとは下るだけとなった。この道は通る人が少ないようで、ガラ場の踏跡は薄いがペンキの印があるので間違うことはない。鉢ヶ岳沢と雪倉上ノ沢の横断が問題、特に雪倉上ノ沢は雪渓が割れたばかりのようで、一見どこを渡ればいいのかと思ったが、割れた雪の下を通るルートがみつかったので無事通過することが出来た。この下は特に問題になるところはない。道は狭いがしっかり刈り払いがしてある。でもこの刈り払いがなければ道は草に埋もれてなくなってしまうかも知れない。神ノ田圃はどんなところかと思ったが小さな池がひとつ、冴えないところだった。ただ熊の比較的新しい糞があり、道標を削った爪のあとが残されていた。鉱山事務所跡は標柱が1本あるだけ、何を掘っていたのだろうか(ウィキペディアを見たら鉛・亜鉛、少量の銀とあった)。この下も単調な下りが続き、ようやく瀬戸川の河原、ここにも立派な仮橋がかかっていた。対岸は今にも崩れそうなガレの真中に道がある、雨の時など通りたくないところだ。瀬戸川から蓮華温泉まで山と高源地図では1時間20分とあるので覚悟していたが途中で迎えに来てくれた浜野さんに出会い、1時間足らずでキャンプ場に着いた。やれやれ、長い2日行程、みなさん良く歩きました。さっそくご苦労さんの乾杯、夕食はスパゲッティ・ミートソースだった。飲みながらTUSAC LIEDも歌ったが、みな疲れたようで早めに就寝。夜半から激しい雨が降り出した。

8月10日
撤収(6:30)=姫川温泉「朝日荘」=道の駅=白馬鉄驪荘=そば「やつこま」=帰京

朝になっても豪雨が続き、テントの周りが水浸しになる。これだけ降ると平岩への道が通れなくなるかも知れないと思い、飯も食わずに撤収、脱出することにした。蓮華温泉のロッジに行ったら「大丈夫、バスもあがって来ます」と言われたのでホッとした。平岩に着くころには小降りになり、まずは汗を流すため姫川温泉へ、まだ8時すぎなので風呂に入れてもらえるか心配だったが朝日荘に行ったら気持ちよく入れてくれた。それも早朝割引の500円で。ここの湯は熱くて温まりすぎるが、さっぱりした。仙台へ帰る片岡とはここでお別れ、また一人で400キロの運転、お疲れ様。次は朝飯、こう早くてはどこも開いていない、ようやく白馬の道の駅でモーニングセットにありついた。鉄驪荘に寄ってひと休み、荷物を整理して出発、昼飯は日本一うまいと自称する「やつこま」のそば、確かにこしがあって美味いことは美味い。あとは大谷車のスピードに合わせのんびり帰る。天候不順ですっきりした夏山とはいかなかったが、朝日~雪倉の花の稜線歩きを堪能、楽しい合宿だった。蓮華温泉の湯に入り損ねたのが心残り。