1403 北信の山スキー(黒姫山登頂

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1403 北信の山スキー黒姫山登頂)

参加者  木邨光宏  伊東 毅

3月14日 矢野口(6:40)=調布IC=豊田飯山=斑尾高原スキー場=黒姫高原 ホテル若月(泊)
 北信五岳のうち斑尾山黒姫山三田原山妙高)の3つに登ろうという意欲的(無謀)計画。今月はみんな忙しく木邨と2人だけ、足は揃っているとは言えどこまで出来るか?
矢野口駅に向かう車の中でラジオが上信越道の事故・不通を伝える。これから行こうとしているところだが、現場までは3時間ほどかかるし、そのうち開通するだろうと、予定通り八王子から圏央道・関越へと進む。ところが一向に開通の情報が来ない。大型車など4台の事故だそうで、とうとう上田菅平ICで一般道に降ろされてしまった。当然18号もバイパスも大渋滞、坂城ICまで1時間以上のロス。こうなると分かっていれば中央道~長野道経由で行ったのに、判断が甘かった。それでも豊田飯山ICから斑尾高原スキー場には12時前に着いたのだが、天気が悪い。低気圧が抜けて冬型、風もあり、視界も悪い。どうしようかと迷ったが木邨が早く宿に行って一杯やろうと言うので、それもそうだなとタングラムスキー場、野尻湖を通って黒姫高原へ。ホテル若月は雪化粧した木立の中の一軒家、なかなかいいところだが、建物は古びてややさびれた風情。1泊2食付6,800円と安いのもうなづける。最安プランとかでタオル、浴衣、歯ブラシなどアメニティなし、まあ、そんなものはなくたって構わない。応対はまあ感じがよく、早めに部屋に入れてくれて、風呂に入ったら即一杯。木邨がトニックウオーターを持ってきてジントニック、ところが伊東の持ってきたジンがわずかしかなく、一杯ずつでおしまい。あとはいつものワイン。金曜日だが結構客がいて、夕食の食堂は家族連れやグループでにぎわっていた。食事の内容を見ていると我々の土鍋は他にはない、やはり最安プランは我々だけのようだ。でも味も量もこれで十分、二人とも満足して、部屋に帰ったらすぐ寝てしまった。

3月15日 ホテル発(8:30)~ゲレンデトップ(9:10~9:25)~廃止リフト上(10:20~10:30)~1800m(11:20~11:50)~外輪山(12:35~13:00)~黒姫山頂上(13:40~13:45)~東尾根D.P.(14:40)~ゲレンデ下(16:15)~ホテル(16:20)=杉野沢 アルファイン秀雲荘(泊)

 木邨のいびきが聞こえない静かな夜だった。直前に蓄膿症の根治手術をしたのが思わぬ副次効果をもたらしたか、おかげで安らかな眠りに恵まれた。朝食後ホテルから歩いてゲレンデへ、リフトを3本乗り継いでトップ1170m。昨日の雪、風もおさまり、上々の天気、黒姫山の頂上付近はガスっているが、下は陽射しがあふれている。シールを着け、ポストに計画書を入れて出発。この上はもう1本リフトがあったのだが今は運行していない。急なゲレンデが続いており、すでに先行者が3人登っている。そのトレールを追うが、若い人たちとはスピードが違いすぎる。おまけにジグザグの角度が急で、登るのが大変。サンクラストにうっすら新雪が乗った滑りやすい雪でストックを使うため腕力が要るし、後滑りしないよう足を踏ん張るのではなはだ疲れる。ところどころ斜度をゆるめて新しいルートを作ったが、ラッセルはたいしたことはなく、最初から全部この方が楽だったかも知れない。若者達と老人はおのずと登り方が違う、張り合う積りはないのだが、なんのこれしきとついつい頑張ってしまうのがよくないようだ。きつい1ピッチで廃止したリフトの終点、1530mに到着。この先は樹林帯に入り、1559の標高点を過ぎるとまた急な登りが続く。さらに厳しい登り、ほぼ2ピッチで外輪山の一郭、1980m、やれやれである。少しガスがあるが北側の妙高山が見える。外輪山の稜線は内側が濃い樹林で東側に雪庇、雪面は凸凹、クラストしているので、クトーをつける。この先、標高差は余りないが、登ったり下りたり、1ピッチ弱かかって漸く頂上に着いた。三角点や標識は雪の下か、何もない頂上だが、カルデラの中の小巣鷹山、焼山や火打、高妻、乙妻が見える。木邨が少し遅れたので待っていたが、なかなか来ない。待ちくたびれてシールとクトーを外し、少し戻りかけたところでやっと現れた。そこで木邨が頂上を往復してくるのを待つことにしたのだが、なかなか下りて来ない。後で聞いたらクトーで手の指を切って血が止まらなくなってしまい、処置に時間がかかったそうだ。血液サラサラの薬を飲んでいるから外傷はこわい。ともあれ一緒になって東尾根の下降点まで戻り、そのまま下り始める。東尾根上部は傾斜は急だがブナの木の間隔が広いので滑りやすい。しかし雪が良くない、薄い新雪の下はブレーカブルなサンクラスト、重くてスキーをとられるし、回り過ぎるともぐって止まってしまう。それでも抱え込みターンは有効で、インターバルを短く切って慎重に丁寧に下りて行く。東尾根の標高差は1200m、GPSで尾根を確認しながら下りて行くが、時間がかかり、足が疲れてくる。下に来ると湿雪で重くなるが、ブレーカブルよりは滑りやすい。標高1000mくらいのところで沢を渡り、小さな尾根をひとつ越して、ようやくゲレンデの一角に出た。登り下りともなかなか厳しいルートで、年寄り組には限界ギリギリだった。そのままホテルまで下りて車にスキーを積み込み、今度は杉野沢に向かう。黒姫高原と杉野沢は関川を挟んで対面、15分くらいで今日の宿アルファイン秀雲荘に着いた。去年笹ヶ峰に行ったときに泊まった宿、前回は4月下旬でガラガラだったが今回はスキーシーズン真っただ中、大勢のスキー客で大賑わい、風呂もつめ合ってやっと入り、部屋でワイン、昨日の残り、食堂で生ビール。若い人たちが多いのでにぎやかで活気がある。部屋に帰ってウイスキーをちょっとなめて就寝。

3月16日 秀雲荘発(8:10)~第3リフト上(9:10)~沢トラバース(9:40)~シール外す(9:45~10:00)~県道(10:50)~秀雲荘(11:15)=妙高高原IC=調布IC=矢野口

 3日目は杉ノ原スキー場のトップから三田原山の予定だが、昨日のハードワークで疲れたし、帰りが遅くなると道が混むので、あまり登らないでさっさと下りて来ようということで話は一致。秀雲荘からゲレンデはすぐ近く、無料の連絡リフトに乗って次はゴンドラ、少し下りてもう一つリフトで標高1855mまで登る。三田原山は2347mだから500mの標高差だが、最初から登る気はない。日曜日、いい天気で登る人が多い。その列に交じってすぐ上の沢に、赤倉山と三田原山を分ける大きな沢の上部で雪の状態によっては雪崩が怖いところ。今日は固く締まった雪で全く問題ない。沢を渡ってみんなはさらに上に登って行くが、我々は登る気なし、どんどんトラバースして、適当なところでシールを外し、さらにトラバースして池の峰への尾根に出て滑降開始。南面だが雪はまあまあ、昨日よりは滑りやすい。GPSを見ながら下るが下の方は傾斜が落ちて広くなり、小さな沢が入り組んで分かりにくい。でも特に問題なく笹ヶ峰に向かう県道に出て、あとはこの道をどんどん滑って行けばよい。杉ノ原ゲレンデの一角に出て秀雲荘に戻った。ゲレンデトップを出てから約2時間、このくらいで十分だ。あとは帰りの道如何だが、渋滞が始まる前に、と思って風呂はなし、昼飯も行動用のパンなどあるので車の中で済ます。その甲斐あって全く渋滞なし、順調に明るいうちに帰宅した。
 3日で3つの山に登るというのは無謀だったか、黒姫山ひとつで疲労困憊した。このところなかなか頂上に到達出来ないことが多かったが久々に頂上をゲット、それも登りにくい黒姫山なので十分満足。斑尾山は簡単そうなのでまた次の機会があるだろう。