1212乗鞍冬山合宿

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2012年12月冬山合宿記録 (乗鞍岳

参加者:
OB 伊東毅(L) 田中淳一(SL)
現役(1年) 泉直登、金山慎介、塚本宇信、津田啓仁、土井崇史

OB別働隊 内田 博、木邨光宏(L)、益崎健二郎、岸 元士

12月23日
分倍河原集合(6:30)=国立府中IC=松本IC=鈴蘭小屋(11:00~13:00)~ゲレンデトップ(13:30)~鳥居尾根~摩利支天~黒い沢横幕営地(15:30)
●天気は晴れのち小雪
現役は5時半駒場発の電車で出発。分倍河原駅でOB伊東、内田の車に分乗し乗鞍へ向かう。笹子トンネルの天井版崩落で中央道不通のため、大月JCTから河口湖~御坂トンネル~一宮御坂ICと迂回したが交通量少なく順調だった。天気が良く波田付近から乗鞍剣ヶ峰が見えた。11時過ぎに鈴蘭小屋に到着し、田中と合流、JR・バスで来た木邨、益崎とも合流、11人全員で小屋の向かいのメープルで昼食をとる。ここはカレーだけかと思ったがいろいろあり、定食はボリュームがあって安い。13時に鈴蘭小屋を出発、リフトを2段乗って鳥居尾根ゲレンデの上端に出た。そこでワカンを装着し、別働隊と別れる(13時30分)。鳥居尾根の上は切り開きがあり、道は明瞭。雪はワカンで足首ほど、ちょっと前に雨がふったらしく雪が腐り気味でやや歩きにくい。1ピッチで摩利支天に出、そのままバス道を行き、黒い沢入口から橋を渡らず、右手のピンクテープに誘われて林間に入って行く。夏道から外れているがいずれまたバス道にでることが分かっているのでそのまま進む。15時を過ぎたのでどこか幕営地をさがしに田中が先行、2060m付近、タンネの疎林の平坦地を見つけ、V6とステラリッジの2張りを設営。V6に4人、ステラに3人のテント割りにしたが、ステラに3人は狭いので、田中は別に1人用のテントを張り、寝る時はそこに入ったので、ステラは2人で寝ることになった。設営をはじめたころから小雪が舞い始め気温もどんどん下がっていった。夕食は麻婆豆腐


12月24日
起床(5:00)出発(7:40)~冷泉小屋(8:25)~振子沢休憩(9:40)~位ヶ原バス道(10:40)~テント設営(11:40)−ピット作成、ビーコン訓練(13:30〜15:15)
●天気は晴れのち小雪
5時に起床し撤収・出発、2時間40分はかかり過ぎ。バス道に出てそのまま冷泉へ、小屋は閉鎖されている。そこから振子沢に入り、ラッセル訓練。沢の中は傾斜がゆるく雪がひざ下くらいなので、沢の横の斜面を登って練習する。それでも精々腿くらいだが、重荷を背負ってだから感じはつかめたかと思う。そのまま振子沢を登って位ヶ原のバス道、ちょうど夏道の入り口付近に出た。伊東は位ヶ原山荘の六辻氏にあいさつ、合宿の予定を告げる。その後バス道から一段上がった平坦な尾根の上、2410m付近に定着のベースとなる、テントを3張設営。背後にタンネの木が数本風除けに立っていて、なかなかいいプラッツだ。昼休憩をはさんだのち、テント場のそばの斜面でピット掘り、弱層テストとビーコン訓練を行う。田中の見本に従い、それぞれが行ってみる。ピットの大きさやスコップの上手な使い方など学ぶべきことは多かった。また、プローブで雪に埋まった人を捜す練習した。泉、金山に雪に埋もれてもらい、ほかの者でプローブを突き刺す感触を体験した。続いてビーコン訓練。これは駒場の部室でも行っていたため容易であった。しかし、寒さの中長時間わずかしか動いていないため、かなり体が冷え込み体力的に厳しい状況であった。訓練終了後、伊東は再度位ヶ原山荘に向かい、内田ら別働隊4人の到着を知る。そのまま大量の差し入れを届ける木邨、益崎、岸とともにテントに戻った。この日の夕食は、差し入れとクリスマスイブということもあり豪華版であった。V6テントに7人全員集まり、この日のメニューのカレーの他、差し入れの豚の角煮、チーズやケーキ、イチゴ、泉君が持ってきたワインもあり、満腹のまま就寝した。

12月25日
起床(5:00)出発(7:10)~大黒岳南東尾根2720m(8:45)~帰幕(9:10) ロープワーク練習(9:30〜12:00)—昼休憩—位が原山荘(13:30〜15:30)—帰幕(15:50)
●天気は朝疑似晴天、のち雪
気圧の谷が接近しているが、起床し天気を確認すると晴天。大黒岳を目指して、南東尾根を進んだ。鶴ヶ沢を渡り南東尾根に取り付いたころから天候悪化。2550m付近でワカンからアイゼンに履き替えたが、強風と吹雪が徐々に強まってきていた。さらに登って主稜線間近に達したが風が強く、これ以上は無理とみて引き返すことを決断した。GPSで確認したら2720mだった。トレースも見えなくなっていたが、田中と伊東のGPSのおかげで無事テントに帰り着くことができた。現役はゴーグルが凍り付く者が多く、歩行に大変手間取った。帰幕後、テントの向かい、屋根板へ登る斜面でロープワークの練習。スタンディングアックスビレーを行いながら50mザイルで3ピッチ登り3ピッチ降りた。その後、昼休憩をとってから、昨日の差し入れに改めてお礼をするため、別働隊宿泊先の位ヶ原山荘へ伺う。ストーブやコタツのある暖かい部屋で善哉をいただいた。2時間ほどの滞在の後、重い腰をあげてテントに帰った。夜は豚汁、なかなか美味しい。

12月26日
起床(5:30)—待機—昼飯後出発(11:30)—屋根板(12:15〜13:00)—帰幕(13:30)—撤収・テント移動(15:00〜16:30)—就寝(20:30)
●天気は風、雪ともに強い。昼から夕方まで晴れ。夜は冷え込み、風強い
夜のうちに大量の雪が降り、起床するとテントが雪で埋もれかけていた。各テントそれぞれ雪をかいてから朝食をとる。依然雪と風は強く、しばらく待機する。9時の気象通報でも等圧線が込み合って強風が予想された。昼が近づくにつれ、雪は次第に収まってきたため、少し風に吹かれてみようと屋根板まで登る。風は強いが立っていられないほどではなく、天気も回復して穂高が見えた。バス道のポール付近まで行って引き返す。帰り、屋根板の一段下の台地を確認、この風なら大丈夫とみて天幕移動をすることにした。一旦帰幕、撤収、まだまだ不慣れな撤収に手間取り、1時間半ほど時間がかかった。テントの設営が完了した頃には、空は晴れ上がり穂高に夕日が当たる美しい景色をみることができた。夕食はシチュー、これもうまい。