1211鹿島槍ヶ岳赤岩尾根

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2012年11月 鹿島槍ヶ岳赤岩尾根

 

参加者 OB 伊東 毅(L)田中淳一(SL)

    1年 塚本宇信  土井崇史  和泉直登


11/22 (木)曇り

6:30京王線分倍河原駅前集合
10:45大谷原駐車場着
11:10 入山開始、林道をラッセ
12:20 西俣出会に到着、小休憩
12:40 出発、尾根までトラバース
13:40 トラバース終了、赤岩尾根着、小休止
14:00 出発
15:00 小休止
17:30 1880m付近テント設営可能な場所に到着

分倍河原駅で伊東車に泉、塚本。土井が乗り込む。中央道を順調に進んで大谷原で田中と合流した。大冷沢ぞいの林道を進んで間もなく雪が深くなってきたので途中でワカンをつける。西俣出合で対岸の赤岩尾根末端に渡るのだが、沢の水量は多く渡渉するのは大変だ。
どうするかと思ったら、林道の先端で北俣本谷の下をくぐるトンネルがあって、なんということもなく対岸に出ることが出来た。ここから赤岩尾根には少しトラバースするのだが、地図の破線はまったくあてにならない。少し迷ったがすぐ道形を発見、無事尾根の上に到達した。ここからは急な尾根をひたすら登るのだが、先週までに降った雪が半分クラスト、その上に新しい雪が乗っているという厄介な状態で、一歩一歩踏み抜いてしまう。積雪量も少ないので下のクマザサが現れてしまい、これに足をとられて1年生はラッセルに苦労していた。ここしばらく誰も入っていないようでトレールもなく、この登りで大幅に時間をとられてしまった。4時ごろには高千穂平に着きたいと思っていた予定を大幅にオーバー、日没になってしまったため約200m下の少し開けたところでV6テントを設営した。

反省としては、学生が雪山でのラッセル初体験であったために、慣れるのに時間が掛かり、時間と体力を消費してしまった。来年以降雪山にいくときも、一年生が同様の事態に陥る可能性を十分に考慮してペース配分を行うべきと考えられる。
西俣出合から尾根までトラバースするルートは分かり辛かったので、同じ場所にいくことがあれば気をつけたい。
また、たわしや雪や靴の袋など、雪山に持ってゆくべき道具の不備がいくつかあったので、今後は気をつけたい。

11/23( 金)にわか雪

(5:00起床予定)
7 : 00 起床
11:00 撤収完了、出発
13:00 高千穂平到着、サブでルート偵察
14:00 テント設営
19:00  就寝
予報では二つ玉低気圧の通過で悪天が予想されていたが、起きてみると小雪が降ってはいるが風もなく左程悪くない。それでも少し様子をみていたが、この分なら十分行動出来ると判断、テントを高千穂平に上げることにした。11時に出発、2時間ほどで高千穂平に到着、針葉樹の陰の快適なプラッツにV6を設営した。田中、泉、塚本は先のルート確認とラッセルのため100mほど上までトレースに出る。そのうち下から別のパーティーが登って来た。3連休なので次々にやってきて我々の隣に幕営するもの、さらに進んで上部に張るものなど4~5パーティーになった。

11/24(土)晴れのち曇り

3:00 起床
5:00 出発
9:15 冷池小屋
10:40 鹿島槍南峰登頂
11:30 冷池小屋
13:20 高千穂平帰幕

当初予想された二つ玉低気圧は南の方が発達せず、一方は日本海北部とに分かれる形になったため、あまり悪天にならなかった。この日は朝から回復したため、頂上にアタックする。暗い中リヒトをつけて出発、先頭に立ってラッセルし、2278mの下あたりでワカンをアイゼンに換え、ワカンとストックなどをデポする。その先のナイフリッジはザイルを出したが、岩場の右をトラバースするルートがあり、後続パーティーはそちらを通って抜いて行った。その上は急だが問題になるところもなく主稜線の赤岩尾根の頭に出た。いい天気だがさすがに風が強い、そのまま冷池小屋まで下りて風陰で一息。素晴らしい天気で鹿島槍、爺はもちろん、剣や立山の雄姿も見ることが出来た。ここから田中と現役3人が頂上に向かい、伊東は彼らのスピードについて行けないので、この辺で待機することにした。鹿島槍南峰の頂上直下では雪がクラストやアイスバーンになっている箇所もあり、注意を要したが、無事登頂成功。4人のスピードは速く他のパーティーに先駆けて一番で冷池小屋まで戻ってきた。そのころから鹿島槍の頂上はガスに隠れたので、スピードを生かして登頂したのは正解だった。赤岩尾根の頭からの下りは急だが、雪が軟らかいので一歩一歩ステップを踏んで慎重に下った。


11/25(日)晴れ

この日もいい天気で鹿島槍と爺の東面がモルゲンロートに染まり、雲海の上に富士山や八ヶ岳が浮かぶ素晴らしい朝を迎えた。その分冷え込み、テントのポールが凍って畳むのに時間がかかった。下山は数パーティーが通ってトレースもしっかりとしていたため、スムーズに下山することができた。この日は西俣出合までアイゼンを着用した。ただし、早く下山することに気をとられてか、足取りがおぼつかなくなってつまずいてしまったところも何ヶ所かあったので、今後は最後まで気を引き締めるよう気をつけたい。

初冬の山として赤岩尾根はコンパクトにまとまっていていい対象だ。今回は予想に反して天気に恵まれ、絶好の条件で頂上まで行け、1年生は大満足。ラッセルあり、アイゼンでの急斜面の登降、稜線歩きあり、冬天での生活技術など学ぶところは多かった。