0310秋乗鞍VSA

f:id:shinnyuri2179:20220325144751j:plain

f:id:shinnyuri2179:20220325144814j:plain

f:id:shinnyuri2179:20220327114851j:plain

f:id:shinnyuri2179:20220325144805j:plain

 

f:id:shinnyuri2179:20220325144823j:plain





 

0310秋乗鞍VSA

参加者  大谷尚史   木邨充宏   益崎健二郎   中沢新吾   伊東 毅

10月17日
伊東車(木邨)府中本町(7:00)=国立IC(7:30)=双葉SA(9:30)=松本IC(10:30)=新島々(11:00)=
番所猪谷昼食=鈴蘭(13:00)=VSA14:00

フジクニ参加できず,益崎は18日から。中沢と大谷が東京駅前でうまく合流出来ず、1時間ほど遅れたが、双葉で全員合流。大谷車はジャガー、びっくりした。島々で酒類番所で食料購入、いがやでそば、鈴蘭小屋で薪を少しもらってVSAへ。夏の開寮期のままなのかストーブなし。倉庫から引っ張り出し、煙突を組み立て、何とか生活出来る状態に。夕食はほっけ、サラダ、五目ご飯など大谷シェフのお蔭で今年も豪華版。天気は最初雲があったが甲府を過ぎるくらいからどん良くなり、ほぼ快晴、山がよく見えた。紅葉は島々宿あたりから始まり、前川渡から番所ぐらいまでがピークらいまでがピーク。鈴蘭から上はほぼ終わり、カラマツの黄金色が見ごろになっている。夜は満点の星。

10月18日
VSA発(6:45)~前川本谷(7:10)~虹の滝(8:05~8:30)~ガラガラ沢大滝下(8:40)~大滝上(10:40)~
2段滝(11:10~11:50)~ゴーロ帯昼食(12:15~12:45)~引き返し点2200m(13:05~13:25)~
高天原尾根2020mコル(14:18)~ 2033mピーク(14:40)~1990mピーク(15:00)~林道(16:15)~VSA(16:40)

5時前黒木君ら総務の学生たち5人が到着したようだが、我々が起きた時は姿が見えず、どこかへ行ったのかと思ったが増築部分の倉庫上のロフトで寝たようだ。快晴、5時起き、朝は餅入りラーメン。木邨と伊東は前川谷の左俣ガンガラ沢、大谷・中沢も虹の滝を目指したが、踏跡もなく足場が悪いため途中で引き返し、一の瀬散策に切り替える。虹の滝を見て二俣に戻りガンガラ沢に入る。大水などで荒れたりしないのか苔のついた岩が多い。小滝を越えてしばらく行くと前方に大きな滝が立ちはだかる。30mくらいか、ほぼ垂直で正面は登攀不能、右側にガレたルンゼがあり、そこから捲けそうに見える。取り付いてみたら最初は岩も確りしていたが、だんだん傾斜がきつくなるとともに浮石だらけになり、途中で登るのも下るのもままならない状態になってしまった。ところが不用意なことにザイルはザックの中、必死の思いで途中の立ち木にまたがり、ザイルを引っ張り出し、懸垂2回で取り付きまで下りた。今度は慎重にザイルを着けてガレのさらに右の草付きを登った。ほぼ3ピッチで樹林帯に入り、大きく捲いて滝の上に出た。上から見るとこの滝は2段になっており、下から見える30mの上に10mの滝が続いている。この滝の上も4~5mの手頃な滝やナメが現れ、事前の情報と違って、なかなか面白い沢だ。落ち葉が散り敷いたナメを越えるとゴーロ帯になり、突然水がなくなってしまった。まだ標高も低いのでまた現れるだろうと思って進んでいったがずっと変わらずそのままゴーロが続いている。標高2200m付近まで登ったが、予想外の大滝の出現と高捲きに手間取ったりしたため、予定の高天原まで行くのは時間的に無理となってしまった。日没までに林道に下りたいので右岸の高天原エスケープ、ヤブの斜面を右へ右へとトラバースしてほぼ高天原尾根の上と思しきところに出た。ところがここから猛烈なヤブが始まる。背丈を越える熊笹に加えて時折親指のような太さの竹(根曲がり?)が密生していて、押し分けていくのに多大な労力が要求される。それでも天気が良いのが心強く、今年の3月にスキーで登った2033mピークが見えた時はほっとした。このピークからは穂高の吊尾根がきれいに見える。一方高天原ははるかに高い。この一角にこの春に付けた赤布が頭上はるか高く翻っていた。笹が2mとして、そのうえが3m、地上からは5mほどの高さ。ということは、このあたりは3m余りの積雪だったということになる。ヤブは林道に出るまで続き、ほぼ3時間、下りのヤブ漕ぎだからともかく、この尾根は無雪期には登れないということか。VSAには益崎も到着、夕食は堂々のステーキ。夜になって学生たちが帰ってきた。ビールと大谷心づくしのウインナーの差し入れで星空の下で遅くまで話し込んでいた。

10月19日
VSA発(7:15)~伊奈川1800m付近(8:00)~ねじれ滝下(8:25)~〃 上(9:00)~直瀑下(9:20)~〃 上(9:30)
~昼食(9:40~10:10)~細い滝(10:40)~高捲き尾根上(11:30)~スキーコース昼食(11:50~12:40)~
孫市原遊歩道など~VSA(14:15)

今日も快晴、学生も加わって朝飯。大谷、中沢、益崎は頂上へ,木邨・伊東は伊奈川右俣(ねじれの滝の沢)へ。前川谷より水量が多いが、こちらも苔が多く落ち着いた沢相。小さな滝を快適に越えて行くとねじれの滝、上下に分かれており、下が5mほど上は15mほどあるが、上の方は傾斜が緩く、ポイントは下の5m。よく見ると水際にホールドが多くあり、何とかなりそうだが、水をかぶりそうなので念のため、ザイルを着け、空身で取り付く。登ってみると案外簡単で、ザックはザイルで引き上げた。これで難関突破かと明るい気持ちで進んで行くと、正面がかぶった滝(直瀑)が現れた。高さは10mほどだが正面は無理、左側の藪壁を見ると踏み跡があったので、そこを登った。その上の河原で昼食。そろそろ二俣、左に水のない沢が分かれるが、これが右俣かはっきりしない。やがて傾斜の急なゴーロ帯になり、その上で垂直の岩壁に細い水が落ちる滝にぶちあたる。正面は手懸りなし、左側は大きな一枚岩でこちら側は捲くのも大変そう。右側は立ち木のある岩で、何とかなりそうに見えるが途中ホールドのない部分があるのでこれもあきらめ、さらに右のガレと草付きから高捲くことにした。ここには薄い踏み跡があったが、浮石だらけの泥壁で難しい。土壁に指を突っ込んでホールドにしてしゃにむに登った。この上は樹林帯、左の沢をのぞくと滝の上は急なスラブが続いており、ちょっと難しそうなのでそのまま立ち木をつかんで登っていくと明瞭な尾根に出た。右側の木の間越しにスキー場が見える。今いる尾根が右俣の右側の尾根か、左俣との中間の尾根かよく分からない。スキー場との間にもう一本沢があるように見え、自信が持てないが、まあ、スキー場に出てもいいやと右へトラバースして行くと、沢はなくスキー場の上のツアーコースの切り開きに出てしまった。まだ時間が早く、中途半端になってしまったが、今回はこれで伊奈川遡行は終了とした。暖かい陽射しを浴びながら、昼食の2、その後ゲレンデから伊奈川を渡って大学尾根の1957mに出る冬のルートの偵察をしながら下り、三本滝駐車場から孫市原に出る道を通って帰った。この道が思いのほか立派なのに驚いた。スキーのコースはこの途中から右に分かれている。孫市原に出てしまうとVSAまで登りになってしまうから、冬は標識通りに右に行った方がいいだろう。夜はコンビーフハッシュ?大谷シェフのイメージと大幅に違うものが出来上がったようだが、毎食美味しく、シェフの苦労に大感謝。

10月20日
VSA清掃・撤収鈴蘭入浴・猪谷そば帰京

今日も快晴だが、もう予定も終わったし帰ることにする。VSAの前の白樺の木でATCを使っての懸垂練習をし、掃除をしてVSAを後にした。鈴蘭で薪を依頼し、ゆけむり館で入浴。深沢酒店に寄って安曇野に蕎麦を食いに回り道。目的の「あすみ」までは遠すぎて途中の店にしたが、大谷組には悪いことをした。4日間とも好天に恵まれ、楽しい日々を過ごすことが出来た。乗鞍東面の沢も面白い、手ごたえもあり、我々にはちょうどいいレベルなので、今後の楽しみになった。VSAの正面に見える高天原、あそこに行けるのはいつの日か