1007~08黒部東沢谷

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1007~08黒部東沢谷

今年の夏山は黒部の大支流東沢谷、黒四から入って裏銀座へ抜ける4泊5日のロングコース、体力低下の中で最後のチャンスかと企画したが・・・

参加者  木邨充宏  大谷尚史  益崎健二郎  片岡ひとみ  伊東 毅

7月28日 府中本町駅(15:05)=国立府中IC=長坂IC=鉄驪荘

 いつものように鉄驪荘集合、浜野さんは腰の手術のリハビリ中で今回は不参加、片岡は仙台から新車ヴィっツを駆って到着。大ご馳走の宴会のあと早めに就寝。

7月29日 鉄驪荘(7:20)=扇沢(9:30~10:00)=黒四(10:35)~ロッジくろよん(11:15~11:45)~御山谷(12:35~12:45)~休憩(13:40~13:50)~中ノ谷(15:30)~平ノ小屋(16:10)

 今日は平ノ小屋までゆっくり、7時過ぎ出発。長坂から豊科、扇沢の無料駐車場はあいていた。10時のトロリーでダムサイトへ、小雨が降っている。週間予報では前半の2日はぐずつき気味だが後半は回復する見込みになっている。雨具の上下を着けて出発、荷物は20kg平均、これが限界だろう。ロッジくろよんまでは平らないい道、舗装もされて小型車なら走れそう。でもその先、御山谷からがアップダウン、梯子の上り下りが多くなる。通常3~4時間のところ5時間かかって平ノ小屋に着いた。雨と汗で結構濡れたので小屋泊まりは助かる。比較的小さな小屋だが結構泊まり客がいる。中年夫婦と相部屋、8人部屋に7人、混雑と言うほどでもない。まずはビールで乾杯、小屋のおかみさんが山菜のつまみをサービスしてくれた。アットホームで感じのいい小屋だ。東沢は今年誰も入っていないらしい、水量が多いと言う話だ。まあ行ってみて駄目なら読売新道か針ノ木峠越えということだ。

7月30日 起床(4:00) 朝食(5:30) 平の渡し(6:10~6:30)~3P~東沢出合(9:00)~奥黒部ヒュッテ(9:10)~東沢河原昼食(9:30~11:00)~右岸高捲き・やぶこぎ~無名沢(11:45)~高捲き終了・沢靴履き替え(13:50~14:10)~一ノ沢出合(16:20) 幕営

 朝食をとって出かけるところで、釣り師の人が東沢入り口ゴルジュの高捲きルートを教えてくれる。記録にある左岸ではなく右岸を行けと言う、水が多いときは右岸の方が確実なのかな、一ノ沢まで行けば沢通し行けるだろうとのこと、情報がなくて少々不安になっていたところなので、少し安心した。渡し船の定刻は6時だが10分遅れて出発、乗客は我々だけ。対岸の船着場は崩落したらしく仮設の桟橋から梯子で登山道に登る。昨日もそうだが湖畔の道は崩落が激しくガレ場のたびに木の梯子のアップダウンがある。水平距離ではたいしたことはないのだが時間はたっぷりかかる。途中で3組4人ほど下りてくる人に出会った。3ピッチで東沢出合、まず奥黒部ヒュッテに行って東沢の情報を聞こうと思ったが、小屋番のおにいちゃんが妙に固いやつで、そういうことは教えられない、事故でも起きたら責任が、とか言うのでああ分かった、とあきらめる。最近はこういうことなのかな。小屋の上の一本橋も危ないから渡るなと言う、まあ仕方がない、そう距離もないから出合からまとめて高捲いてしまおう、とあっさり引き下がったが、これが誤算の始まりだった。東沢出合でとりあえず昼飯、今日は水がいっぱいあるのでそうめん、初めてやってみたが冷たくて最高、沢の中の昼飯はこれに限ると言いたいくらい。出合の橋から先はすぐゴルジュになっているので、すぐ右岸の高捲きにかかる。なにたいしたことはないだろうと思ったら、これがたいへん、一本橋は出合から見えてすぐそこなのだが、そこまでの高捲き、ヤブ漕ぎに1ピッチまるまるかかった。根曲り竹が密生していてなかなか進まない、いったん南沢岳の方へ突き上げる無名の沢の中段に出て、また対岸のヤブに突っ込む。ヤブの薄いところ、根曲りのなさそうなところを探して行くのだが、なかなかそうたやすくはない。このヤブ漕ぎの中でザックにつけていたGPSがなくなってしまった。背負い紐にケースをつけて入れてあったのだが、猛烈なヤブにケースのふたが開けられてこぼれ落ちてしまったようだ。ひと息ついて位置を確認しようとして手を伸ばしたらケースがぺちゃんこ、愕然としたが時すでに遅し、どこで落ちたかなんて分からない、探しようがない。GARMINのLEGEND、6万円もしたやつだ、文字通りがっくりである。そのうち対岸のがけもたいしたことなくなってゴルジュを抜けたようなので沢に下りる。この高捲きは直線で1キロ余り、3時間近くかかった。沢に下りたところで山靴を沢靴に履き替える。河原は比較的広く、これで少しは進むだろう、一ノ沢までこのまま右岸を行きたいと思ったが、大きなガレ場にぶつかって水の中は行けない、高捲きは50mくらい登らなければならない。流れのゆるそうなところを探して渡渉することにする。ザイルをつけて伊東トップ、流れは速いが水は腰下、問題なく渡れた。後続も問題なし。しばらく左岸を行くとまた行き詰る、そこでまた渡渉、ちょっと深く流れもきついが腰まで、ザイルを張って突破。一ノ沢の下でこの調子なら、最初から右岸でなくネット記録にあるように左岸から入ればよかったかも知れない。でもそれは実際に通ってみなければ分からない。このあたりで木邨が水溜りにいた岩魚を発見、手づかみでつかまえた。25cmくらいのなかなかの型。そんなこんなでなかなか行程は捗らない、ようやく一ノ沢に着いたのはぎりぎりの16時20分。合流点のすぐ上、一ノ沢と本流に挟まれた河原に砂の平地が2つ3つあったのでそこに張ることにした。流れから2mほどの高さ、増水すると危険だが、逃げ道はあるし、贅沢は言っていられない。ちょっと狭いが4人天と3人天を設営、大谷、木邨がエッセン、益崎が焚き火、伊東は折角持ってきたのでちょっと釣竿を出してみる。テンカラでやってみたがあたりなし、あまり遊んでいられないのであきらめる。岩魚は木邨が捕まえた1匹だけ、焚き火であぶってズッペのだしになった。夜中少し雨が降った。