1012西上州の山

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1012西上州の山

参加者  木邨充宏  内田正明  伊東 毅

12月7日 矢野口駅(6:30)=調布IC=八王子IC=あきるのIC=本庄児玉IC=本庄早稲田駅(8:00~8:10)内田合流=上野村天丸橋(9:50~10:10)~大山(11:55~12:40)~天丸山(13:35~13:55)~馬道(14:40~14:50)~天丸橋(15:55)=上野村すりばち荘泊

高い山は雪が来て初冬から冬山のシーズンだがスキーにはまだ早い、ということで低山歩き、西上州は木邨、内田がよく行っているので計画は木邨にお任せ、今回は二人について行く山登りになった。新幹線の本庄早稲田駅で水戸から来た内田をピックアップ、下仁田ICから南牧村に入り、湯ノ沢トンネルを抜けて上野村に入る。今日の目標は大山と天丸山、どちらもこの辺に多い岩峰。野栗沢に入ると前方に鋭い尖頂の大山が見える。これはえらい山に来てしまったかと思ったが裏側に道があるらしい。天丸橋に車を置き、沢沿いの道から小さな尾根を登る。1ピッチちょっとで左にトラバースすると裏側の尾根に出て、大山の基部に着いた。標高差40mほどの岩場だが木が生えているので威圧感はない。太いロープが2箇所あり、岩は固くホールドも豊富なので難しいところも怖いところもなかった。頂上からは眺望が開け、これから行く天丸山を始め、その向こうに帳付山、三国峠の山、反対の東側に両神山、南に奥秩父の主脈、北には御荷鉾、赤久縄などの山、妙義の向こうに浅間、頂上は見えず裾野だけ、鼻曲、浅間隠はよく見える。もっと遠くの北関東の山は雲の中か、かすんで見えない。頂上で昼飯の後、尾根に戻り、群馬・埼玉の県境尾根を辿り天丸山へ。天丸山も似たような岩峰だった。天丸山から北にも道があったようだが山火事で荒れてしまったらしい。おとなしくもと来た岩場を下り、県境尾根にもどって馬道のコルから帰る予定だったが、基部に着いたら岩峰の西側を捲いて行く踏跡がある。これを行くと北側の道に出るかも知れないと、ちょっと入ってみることにした。踏跡は細々ながら続いていて途中に岩屋のようなところがあって、何故か宴会のあとのようにペットボトルが散乱していたりする。でもだんだんはっきりしなくなって、岩っぽいトラバースになってきた。そこで、このまま北側の尾根に出るより、左に下りて馬道に出た方が楽だろうと、途中で適当に見当つけてヤブの斜面を下りることにした。やや急な斜面を笹につかまりながら100mほど下りると思ったとおり下方に立派な馬道が見えた。やれやれ、ちょっとしたルートファインディングの練習だった。やや軽率に踏跡に入った感は否めないが、最近こういうヤブ尾根歩きをしているから、その成果が出たかも知れない。馬道は昔、日窒鉱山の鉱石を運ぶのに使った道とかで幅2mくらいの平らな道が続いている。天丸山の北尾根、社檀乗越で林道に出て、ぶらぶら歩いて天丸橋に戻った。今日の宿、すりばち荘は天丸橋の下流、野栗沢の谷間の一軒家、比較的新しい建物だ。一応温泉、木の浴槽に熱いお湯、源泉は20度ほどらしい。部屋のこたつでワインを1本、夕飯はイノブタの鍋にうどん。この辺はうどんを打ってそばのように盛り付けて出すようだ。鍋の汁につけて食べてもいいし、鍋に入れて煮込んでもいい、珍しく味もいいが腹がいっぱいで食べきれない。部屋に帰ったら3人ともさっさと布団にもぐりこむ。

12月8日 起床(6:15)朝食(7:00)出発(7:45)=日窒鉱山登山口(9:10)~赤岩峠(10:50~11:05)~大ナゲシ基部(12:00~12:05)~大ナゲシ頂上(12:30~13:20)=赤岩峠(14:15)~日窒登山口(14:55)=すりばち荘(16:15)

夜中雨が降っていたが、上では雪になって朝、宿から山を見上げると真っ白に輝いている。朝食は7時、ここは山登りの宿ではないようで、これより早くならない。今日は赤岩峠から大ナゲシと赤岩岳の予定、当初は北側の赤岩橋から峠に登ることにしていたが、南の中津川からの方が近いので県境を越えて埼玉側から登ることにした。昨日の天丸橋からさらに林道を登っていくと、路面は凍結、雪が出てきた。途中で地元の人の軽トラがスリップして立ち往生している。こちらは4駆なので問題なく登るが県境の天丸トンネル前後は5cm位の積雪になっていた。トンネルを抜けると埼玉側は結構急な下り、グリップを失わないようにゆっくり下る。カーブが多いし、ここは神経を使った。少し下ると舗装が切れて路面が悪くなるが、雪が少なくなったので助かる。中津川の谷を大黒というところで左折、日窒鉱山の谷に入る。昔は色んな金属が採れて賑わっていたらしいが、今はわずかに石灰を掘っているだけ、鉱山設備や住宅など廃墟が連なっている。赤岩峠への登り道はその廃墟の一角から入る。最初入り口が分からず八丁トンネルの方へ行き過ぎてしまう。計画が北側から登ることにしていたので、3人とも南側の地図を持っていなかったというお粗末。木邨がガイドブックかネットの記述を覚えていたのでなんとか見つけることが出来た。赤岩峠までは1ピッチ半、木に新雪が乗ってきれいだが、時々頭の上に落ちてくる。峠付近は5~10cmの積雪、この雪では大ナゲシと赤岩岳の両方は無理だろう、大ナゲシだけでもと行ってみることにする。急な尾根道になるのでアイゼンを履く。木邨と内田は4本爪、雪が付きやすくダンゴになるので内田は特に難渋していた。伊東は6本爪で樹脂のプレートがあるので雪も付かず、歩きやすかった。県境の尾根から北に折れて大ナゲシの基部に。ここも昨日と同じような岩場だが、ちょっと傾斜が急だ。アイゼンを履いてどうかな、と思ったが取り付いてみたらホールドはしっかりしていて、木も使えるのでそれほどのことはない。岩場は2段に分かれていて下の取り付きが急、上のほうは木が少なくすっきりしている。いずれにせよ思ったほどのことはなく、頂上に着いた。ここも眺めがいい、雨・雪で洗われて昨日より視界もいい。近くの赤岩岳から赤岩尾根がなかなかの迫力だ。もちろん昨日の大山、天丸山もすぐそこ。奥秩父雲取から続く主稜線、金峰まで見える。上信国境の山の向こうに雪の山が雲間に見え隠れ、八ヶ岳らしい。北に谷川連峰の白い稜線、日光の男体山も見える。ゆっくり昼飯、下りも慎重に、ここで転落死亡した人がいるということで熟達者向きとなっているが、周りに木があるから高度感はない。無事基部に下り立ち、赤岩峠に戻り、当然のこと赤岩岳はあきらめて登山口に戻る。ちょっとした冬山気分も味わえてまずまず楽しかった。帰りは八丁トンネルを抜けて志賀坂トンネル経由で神流川の谷に戻る。途中酒屋に寄ったがこの辺は日本酒を一升瓶しか売ってない、3軒目で秩父産のワインがあったので1本買って帰る。宿に帰って風呂入って昨日と同じ、コタツでワイン。夕食も昨日と同じようなもの、どうもこの宿はどういう客を相手にしているのか、親父はあれこれ不満を勝手に並べてしゃべるだけで特段山の情報を持っている風でもない、一方おかみさんは無愛想でおよそサービス精神が感じられない。2泊もして失敗だったがしかたがない。

12月9日 起床(6:15)朝食(7:00)出発(7:45)=スーパー林道赤久縄山東登山口(9:25)~赤久縄山(9:55~10:15)~登山口(10:30)=西御荷鉾山南登山口(11:15)~西御荷鉾山(11:50~12:25)~登山口(12:50)=鬼石桜山公園=八塩湯郷白寿=蕎麦=本庄早稲田駅本庄児玉IC=あきる野IC=八王子IC=国立府中IC=府中本町=帰宅

最終日は岩山ではなく、のんびり歩ける御荷鉾・赤久縄へ。稜線近くスーパー林道が通って魅力が薄れたが関東平野の南西に大きく目立つ山なので前から気になっていたところ。神流川沿いの国道を万場へ下りて左折、みかぼ高原荘を過ぎてスーパー林道に合流する。最初は赤久縄山、スーパー林道を西進、稜線の北側に入ると雪が積もっているが問題なく走る。みかぼ森林公園にはゲートなく赤久縄山東登山口、送電鉄塔のある鞍部まで車が入る。ここまで入れば頂上までは30分、でも雪が積もった稜線はなかなか感じがいい。頂上からは南側が開けて眺望がいい。今日もいい天気、誰もいないので気分がいい。次は西御荷鉾山、林道を東進して南登山口へ、駐車場に着くとやや高齢の夫婦が出発するところだった。われわれも続いて登り口を入るとすぐブルが開いた泥道になった。この先で伐採作業をやっているらしくガーガーバリバリ音が聞こえる。泥濘の道はいやなので、そこから右上の植林帯に入り、道のない斜面を登ることにする。標高差は200mぐらい、どう登ってもたいしたことはない。歩きやすそうなところを選んで登り、頂上のやや東の稜線に出て35分で頂上到着。さっきのお年寄り夫婦が先着していた。今日もいい天気でここは四方に眺望が広がる。頂上の一角で昼飯を食べてたら、もう一組女性の2人連れがやってきた。山の形がいいし、簡単に登れるので人気があるのだろう。下りは正しい登山道を下る、途中で伐採作業の人たちが焚き火をしていた。泥道のところだけ避けて簡単に登山口に着いた。これで山登りはおしまい、登りでのない山だったが、これで関越道を走るたびに目障りだった山に登ってすっきりした。帰りはスーパー林道を東の端まで行って、鬼石の桜山公園で冬桜を見物、桜の木はたくさんあるが花が小さくて見栄えがしない。こんなものかと、やや拍子抜け。平野に出て児玉町の日帰り温泉八塩湯郷白寿へ、赤い湯で温まる。蕎麦屋は木邨が調べた名店は時間切れ、どこかないかと走っていて偶然見つけた手打ちと書いた店に入る。中はどんぶりや飯ものもあり、普通の食堂だったが、そばはまあまあの味だった。何よりもりそば400円、大盛り500円は安い。あとは本庄早稲田駅で内田と別れ、関越・圏央道経由で帰った。西上州は小さな岩山がたくさんあって、それぞれに面白い。今回は雪が積もったりして変化がつき、楽しめた。赤岩尾根が次の課題かな、アカヤシオの咲く季節に行ってみたい。