0304立山春スキー

参加者  木邨充宏  本儀 隆  伊東 毅

4月25日
新百合ヶ丘発=分倍河原駅(7:00)=国立府中IC(7:20)=豊科IC(9:00)=碌山美術館見学 そば「やまに」
=扇沢(13:00) アルペンルート=室堂(14:50)~雷鳥荘 (15:30)  (泊)

連休の1日前出発、雨のため急いで入山しても動けないので安曇野で時間つぶし。碌山美術館は落ち着いた雰囲気のなかなかいいところだった。そば「やまに」はインターネットに載っていたこだわり系の店、なかなかの味だった。扇沢の無料駐車場に車を止め、立山黒部アルペンルートで室堂に。料金が高いが(スキー400円、ザック400円)しかたがない。室堂から雷鳥荘までは吹き降りとガスの中、道を間違えて地獄谷の方へ行きそにななった。雷鳥荘は個室、8畳に3人、床暖房で快適。温泉は大したことはないが24h入れる。連休前で空いている。野麦峠スキー場の美人インストラクターが明日からの客を待って手持ち無沙汰風だった。

4月26日
雷鳥荘発(11:00)~雷鳥沢下 昼食(11:20)~剣御前(13:15~13:45)~雷鳥荘(14:50)

朝は雨、しばらく待機。11時明るくなって雨があがったので出発。雷鳥沢から別山乗越を目指す。乗越付近はガスと強風、たまらず剣御前の小屋に逃げ込んでカップ汁粉300円で息をつく。剣沢に入りたかったが、何も見えないし、風も強いので雷鳥沢を滑って下りる。雨で重い雪だが悪くない、今回はプラ靴の後ろにアクリルの支えを作って初使用だが、体重を後ろにかけられるので快調、まずは成功。下るにしたがってガスが晴れ、視界が広がってきた。今日はこれだけ、明日からの好天に期待。連休に入り、客が増えてきた。

4月27日
雷鳥荘発(7:15)~新室堂乗越(8:00~9:00)~東大谷出合(9:40)~取り入れ口下 昼食(10:50~11:30)
~馬場島(11:50)=上市=立山=室堂~雷鳥荘(16:40)

移動性高気圧の到来で晴れる。まず最初のテーマ、立山川へ、雷鳥沢から左へトラバッて稜線、新室堂乗越のあたりへ。ここは3年前、浜野さんが登ったガレのつめのようだ。さらに大日より、室堂乗越の方も見たが傾斜は大差ない。こちらの方が広く、日も射すので雪がやらかいのだが、荷物を置いてきてしまったので最初の沢から滑り込むことにした。上部は急な上、クラストしてエッジがガリガリ鳴る。転ぶと止まりそうもないので慎重に滑る。一度本儀が転んでヒヤッとしたが、うまくスキーのテールが刺さり、すぐ止まったのでホッとした。少し下って本流に入ると傾斜も落ち、雪がやわらかくなって快適な大斜面になる。この辺は天国。カガミ谷からデブリが出ているのを手始めに左右から無数のデブリ、これを縫いながらどんどん下を目指す。東大谷から下はなるく、ただ立っているだけ。毛勝谷の下から雪が割れて水流が現れた。問題のオクノスワリのゴルジュはどうか、我々に続いて来た3人パーティーが心配そうに話しかけて来るが行ってみなけりゃ分からない。ガイドブック通り右岸を行く、真ん中は割れて激流だが、さいわい大量の雪、デブリが沢を埋めており、問題なく通過。その下で左岸にうつるあたりの方がクラックを越えなければならず、気持ちが悪いもう少ししたら通れなくなるかも知れない。堰堤を過ぎ河原が広くなってホッと一息、流れの横で昼飯にした。稜線が2400m、馬場島が800m、1600mのダウンヒル。天気も良し、爽快感と達成感で幸せな気分。馬場島の警察官詰め所で電話を借り、タクシーを呼んで上市まで。さらに地鉄立山、ケーブル・バスを乗り継いで室堂に戻る。登りのアルバイトがないのもちょっといい気分。

4月28日
雷鳥荘発(7:20)~真砂岳稜線(9:40~10:30)~内蔵助平 昼食(11:15~12:15)~黒部出合(12:55~13:15)
~堰堤下(14:05~14:20)~トンネル入り口(14:55)~黒四ケーブル(15:30)=室堂(16:40)~雷鳥荘(17:15)

今日は木邨推奨の内蔵助谷、真砂の稜線2800mから黒部本流まで約1600mのダウンヒル。朝冷え込んで雪がカチカチ、大走沢から真砂への尾根を登るところで、だんだん傾斜がきつくなり、シールの限界かと思っところスリップ、50mほどずり落ちてしまった。エッジを立てようしても固い雪を削るだけで止まらない、スックのグリップを突き刺してやっと止まった。失敗、失敗、ここからクトーをつけて登りなおし、木邨・本儀はスキーを担いでつぼ足で登る。稜線の東側は日が射しているので雪がやわらかくなっていた。内蔵助のカールめがけ、滑降開始、快適な雪、傾斜、スケールの大きな斜面を楽しみながら下る。カールの底から右へトラバースして富士の折立の大斜面を滑るという話だが、まっすぐゴルジュ状の谷も滑れそうなので、そのまま下った。あとから右の斜面を下りてきたテレマークの3人とあい前後して下り、内蔵助平のすぐ下で昼食、ゆっくり湯を沸かし、木邨持参のスープなどを楽しんだ。ここから正面、黒部の対岸には赤沢岳西尾根がものすごい迫力で見える。この先は沢が狭くなり、黒部本流まで沢の右岸、デブリを越えたり、立木をよけながら長いトラバース。本流の直前でスキーは不可、かついで出合、そのまま本流の雪の上を最初右岸、途中から左岸を遡る。ダムが見えたところで細い木の橋を渡り、最後は雪の急斜面を150mほど登ると黒四ダムの入り口に着く。この入り口がちょっと分かりにくいが、近くで工事をしている人がいて教えてもらった。ダムを渡り、ケーブル・ゴンドラ・トロリーバスを乗り継いで室堂へ。長い一日だった。

4月29日
雷鳥荘発(7:25)~一ノ越(9:20~9:45)~黒部出合 昼食(11:00~11:40)~黒四入り口(13:05~13:35)
トロリー=扇沢=穂高温泉「健康館」=そば「一休庵」=豊科IC=須玉浜野邸=分倍河原(21:00)

最終日、御山谷から黒四へ。今日も快晴、出発直後一ノ越に向かう途中、シールをつけた本儀とシールなしの二人がはぐれてしまい、30分のロス。一ノ越はスキーヤー、登山者で大賑わい、ほとんどが東一ノ越からタンボ平に向かうようだ。御山谷には我々の前後に1~2パーティーが見えるのみ。御山谷は広く、傾斜もゆるく誰でも滑れる、楽しいコースだ。鬼岳や獅子岳への沢の具合を見ながら最後の滑降をゆっくり楽しむ。最後黒部湖に出る前に左岸に移らなければならないところを、そのまま右岸を下りてしまったが、さいわい出合に流木が積み重なって橋になっていたので問題なく対岸に渡ることが出来た。ここから黒四までは湖岸のトラバース道、沢を登ったり下りたり、なかなか疲れる道だった。扇沢から穂高町の町営温泉「健康館」400円で汗を流し、また美味いそばを食べようとしたが、こだわり系の店はこの時間軒並み準備中、しかたがないので観光系となっている「一休庵」、大ざる1100円、味はこだわり系にひけをとらない。帰路、高根町の新装浜野邸に寄ってお茶とカレーライスをご馳走になる。しっかりした作りで、中も広い。庭も広い。居間と風呂から甲斐駒が見える。夜9時分倍河原駅到着。うまい具合に天気に恵まれ、3本のロングコースを滑ることが出来、大満足の山行だった。