0804立山春スキー

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0804立山春スキー

参加者  木邨充宏   益崎健二郎   伊東 毅

4月25日
新百合ヶ丘発=矢野口駅(7:00)=調布IC(7:10)=豊科IC(9:00)=扇沢(10:30)=アルペンルート=
室堂発(13:45)~雷鳥荘(14:15~14:55)~室堂乗越(15:40~15:55)~雷鳥荘(16:30)

今年の連休は栂池とか焼山北面とか検討したが結局無難な立山にした。5年前と同じだが剣沢を滑り残しているのでそれが第一目的。入山は上天気、アルペンルートは中国人観光客がいっぱい、室堂ではスキーを持っているのが珍しいらしく一緒に記念写真を撮られた。ターミナルの外で昼飯、室堂から雷鳥荘までは30分、アップダウンがありシールでもシールなしでも大差ない。時間があるので室堂乗越まで足慣らし。立山川は中流デブリが多く見えた。金曜なので雷鳥荘も空いている。ここは温泉があるのでいい、前回なかった展望温泉が出来ていて、大日方面の眺めがいい。夕食は銘々に小さな鍋がつく。今晩は鴨なべ風、次の晩は寄せ鍋風と1日おきだった。

4月26日
起床(5:40) 雷鳥荘発(7:50)~別山乗越(9:40)~2792m峰(9:50~10:20)~剣沢小屋(10:45~10:55)
~2660mハイ松帯昼食(11:20~12:00)~剣御前小屋(13:30~13:50)~雷鳥荘(14:45)

朝はいい天気だったが、だんだん雲が出てきて出発する時には曇ってしまった。予報より天気の崩れが早い。まずは剣沢を滑ろうと別山乗越へ、乗越下の尾根部分は雪が固い、沢の方が登りやすい。乗越から剣御前よりの2792mのピークから剣がよく見えるのだが、到着直後にガスが出て姿が隠れてしまった。剣を背景に滑る写真を撮りたかったので少し様子を見る。30分ほどでガスが切れ、ふたたび剣が見えたので、滑降開始。写真を撮りながら剣沢の小屋を目指す。広大な斜面で快適である。剣沢の小屋は連休後半のオープンを目指して除雪作業中、小屋の近くで昼食にしようかと思ったが作業の邪魔になるので、登りなおして途中のハイマツの陰で昼飯にした。雷鳥のつがいがいて、えさをあさっている。3mほどに近づいたが全く逃げようとしなかった。昼飯の間にあられが降り出し、天候は急速に悪化。別山乗越を目指すが、ガスも出て目視では方向が分からない。GPSの軌跡を頼りに登っていくが、だんだん傾斜が急になり、雪も固くなる。結局乗越へは直接上がれず、先ほど滑り出した剣御前よりの稜線に上がった。ここは猛烈に風が強い。早々にシールをはがし御前の小屋に逃げ込んだ。小屋には泊まり客が結構入っていた。カップ汁粉を飲んで一息ついて、雷鳥沢を滑る。出だしやや雪が固いがクラストではないので問題はない。一気に下って雷鳥荘に戻る。雷鳥荘の直下の斜面にロープトウがつけられた。6回1000円、ゲレンデである。天気が悪いので今日はこれでおしまい、部屋でシェリーと焼酎、酒は不足気味だがつまみは何故か大量にある。土曜日なので一気に客が増えた。

4月27日
起床(5:20) 朝食(6:10) ガス待機 雷鳥荘発(9:50)~一ノ越下沢分岐(10:50)~浄土山コル(12:00~12:15)
~一ノ越下昼食(12:50)~13:45)~雷鳥荘(14:20)

起きたら一面の霧、何も見えない。3時間ほど天気待ち、少し視界が利くようになったので出発、内蔵助沢は時間切れなので浄土山を目指す。一ノ越直下から右手の沢に入るがガスで上部は見えない。今日もGPSが頼り、左に岩尾根が見え隠れするがやがて何も見えなくなる。浄土山と富山大の研究所のピークのコルを目指しクトーをつけて登って行くが、だんだん傾斜がきつく雪が固くなる。コル直下前方斜面が急になったので山回りキックターンで戻ろうとしたところ、斜面が急なのと固い雪のため回りきれず開脚姿勢のまま動きがとれなくなってしまう。エッジは立たずクトーだけで止まっている状態だったが、そのクトーも外れて滑落してしまった。すぐストックにつけたピックを雪面に刺してストップ、ことなきを得たが冷や汗ものだった。買ったばかりのグリベルのコンドルが役に立った。そこからはスキーを外し、キックステップに切り換える。ほんのわずかな登りで傾斜がゆるみ、ほどなくコルに到着した。稜線の向こうはやや急に落ちているようだがガスで何も見えない。右手浄土山の方から人声が聞こえ、すぐそこのように思えるが、このガスの中稜線を行くのは危険なので今日はここまで。スキーをはいて、登ってきた沢を下る。下りもガスで何も見えない、いわゆるホワイトアウト、雪面が見えればまだしも、見えなくなると平衡感覚がなくなり、滑っているのか止まっているのかさえ分からない。やっとの思いで中段まで下り、周りが見えるようになってほっとした。この沢は斜度も手ごろでいいコースなのだがちょっと残念だった。一ノ越への分岐まで下りたところの雪の穴で昼食、風が来ないので湯を沸かせる。目の前を外人のグループ14人が通過し、そのまま雄山に向かって登っていった。結構急な斜面だがいい調子でジグザグを切って行く。雄山まで雪がつながっているので、一ノ越からの尾根よりはいいかも知れない。昼食後はそのまま雷鳥荘に戻り、あとはまた温泉と生ビール。

4月28日
起床(5:30) ガス待機 雷鳥荘発(8:00)~2358m尾根引き返し(8:40)~再度間違え~
山崎カール(10:20~11:10)~雷鳥荘(11:50) 休養 木邨、益崎はゲレンデ練習

天気の回復が遅れ、今日もまたガス。しばらく待って周辺が見えるようになってから出発したが、立山の稜線は雲の中。内蔵助谷から黒部へのダウンヒルを目指したのだが、ガスの中、まず大走尾根の取りつきを間違える。最初一ノ越に向かう2358mの小尾根に登ってしまい、引き返してもう一本左奥の尾根に登りなおしたのだがこれもまた違っていたというお粗末。GPSで見ていたのだが上の方が見えないので真砂に登る尾根ではなく、大汝に向かう尾根に入ってしまった。登っていくうちに前方に岩場が現れて、これは違うと気がついたが、さすがにもう遅い。これからまた登りなおすのも大変だし、相変わらず上部稜線はガスの中だから、内蔵助カールを下りるのも難しいだろう、ということで内蔵助谷はあきらめ、右前方に見える山崎カールを目指すことにした。雪の斜面と前方の岩壁、なんとなくモンブランのミディの中間駅から針峰群に向かっているような感じがしてなかなかいい。山崎カールのカールボーデンに着いたが、はっきりしたモレーンはない。やや傾斜がゆるんだ雪面でひとやすみ、ここが最終到達点。時々ガスが切れて雄山の神社が見えたりする。休んでいたら上からボーダーが一人滑り下りてきた。また下から3人ほど登ってきた。山崎カールは過去に事故があったとかで滑走禁止なのだそうだが、それほど難しそうにも見えないので禁止と言っても無理だろう。われわれはおとなしくここでUターン、雄大な斜面の滑降を楽しむ。雷鳥荘に帰ったのが昼前、午後は木邨、益崎はロープトウのゲレンデで練習、伊東は腰痛のため休養。夕方ようやくガスが晴れ、雲がなくなった。夕日が大日の左に沈み、立山アーベントロートに染まる。

4月29日
雷鳥荘発(7:30)~一ノ越(8:45~8:55)~御山谷出合(10:10)~タンボ沢出合(11:00~11:30)~黒四(12:10~13:05)
=トロリーバス=扇沢(13:20)=大町温泉=そば=帰京、矢野口駅(19:00)

帰る日、木邨が泊り勤務でなるべく早く帰りたいのでタンボ平を下りようと思ったが、今日も上部稜線はガス、一ノ越は強風で寒い。この調子では東一ノ越へのルートを見つけるのが問題だし、東一ノ越からの急斜面の雪もゆるみそうもないので、間違いのない御山谷を下りることにした。御山谷は傾斜もゆるく、広々していて気持ちがいい。ただ下部は雪融けが進んでいるようで、水流が現れ、斜面のトラバースが多かった。ほぼトレール通り、途中で左岸に移り、出合に到着。ここからスキーをかついで湖畔の道を行く。アップダウンが多く、タンボ沢の出合ではえらく急な斜面を下ろされた。ここでもコンドルが役に立った。いい天気で暑くなった。出合で昼飯をとって黒四に着いたら12時5分のトロリーバスが出たばかり、12時台はそれ1本だけ、1時間待たされた。大町温泉薬師の湯、露天風呂から鹿島槍と爺が見える。豊科への道沿いの御法田とかいう店でそば、広い店に客がいない、そばにゼリーのデザートがついたり変な店だった。高速の渋滞もたいしたことはなく、予定通り19時矢野口駅着。今回は天気に恵まれず、思うような行動が出来なかった。ガスになるとスキーは難しい、特に下りで間違えるとたいへんなことになる。GPSは心強いが頼りきるわけにもいかない。いろいろ反省点の多い山だった。