1310 中央アルプス越百山、南駒敗退

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

1310 中央アルプス越百山、南駒敗退

参加者  藤原国生   伊東 毅

10月18日 矢野口(6:05)=伊那IC=大桑村今朝沢橋P(10:10~10:35)~福栃平(11:20~11:35)~下のコル(12:15~12:25)~1860m付近昼食(13:05~13:35)~水場(14:10~14:25)~越百小屋(15:15)

台風26号が過ぎて秋晴れになるかと思って出かけたが、寒気が入ったのと、高気圧が北に偏る北高型になって、ぐずついた空模様になってしまった。前々から行きたいと思っていた中ア南部の越百~南駒、木曽側からの周回コース、声をかけたらフジクニが乗って来て相棒が出来た。山と高原地図最新号ではコースタイムが随分のびていて越百小屋までも時間がかかるかと思い、早めに出発、中央道もいつもより飛ばして行く。伊那ICで下り、権兵衛トンネルは初めて通る。塩尻から鳥居峠越えて入るよりずいぶん近くなった。大桑村の伊奈川ダムの先、林道を今朝沢橋の手前まで、予定より30分ほど早く着いた。広い駐車場があり既に5台ほど停まっていた。福栃平まではさらに林道、1ピッチ、ここで標高1320m、小屋まで1000m余り登ることになる。天気はまあまあだが、雲は多く向かいの御岳は見えない。イタヤカエデの紅葉がきれいな山腹に取り付き、急な登り1ピッチで尾根の上に、ここが下のコル。ここからは遠見尾根という尾根伝いに登って行く。途中昼食休みはさんで2ピッチで上の水場、小屋の親爺に水を汲んで来いと言われていたので、一人3リットルを補給。ここから小屋まで1ピッチ、合計短めの5ピッチ、コースタイムよりずいぶん早い。今回のコースは登りも下りも長そうなので、出発前にストックを2本新調、ダブルストックを試みたところ、これが思ったより効果的、ストックの推進力で登りのスピードが上がる。いつもより早いペースで歩くことが出来た。フジクニとはずいぶん久しぶりだが、彼も遅れずについて来る。シングルストックなので、まだまだ体力は衰えていない。日が暮れる前には着きたいと思っていたのだが、15時15分、ずいぶん早く着くことが出来た。休憩時間含めて4時間40分、2013年版山と高原地図のコースタイムでは5時間20分になっている。大分甘めに書き直したようだ。越百小屋は元々の避難小屋にもう一棟建て増ししたもの、収容20人と小さな小屋、建物はぼろく、トイレは超ワイルドと快適とは言えないが何故か人気がある。一風変わったおやじと奥さんの作る食事の評判がいいようだ。山小屋なのに完全予約制、小屋内外は禁煙、濡れた衣類で入るな、着替えを持ってこい、水はないから汲んで来い、どれも出来ないことではないが、ちょっと注文が多い。旧避難小屋が休憩用、夕食までそこで一杯、ビールを一缶とワイン、お客は他に3人、三重の鈴鹿から来たおじさんリピーター、あと2人は長野県の依頼で登山道の調査、アベノミクスのばらまき予算で各山域を調査しているらしい。当人たちが言うのだから間違いないだろうが無駄なことに金を使っている。夕食はおでんと天ぷら、ごはんが美味しい。なるほど、そこらの出来あいプレート飯とは違う。寝具は毛布とシュラフ、なるほど衣服が濡れていたらシュラフが湿って乾かすのが大変だ。

10月19日 越百小屋(6:25)~越百山(7:10~7:30)~越百小屋(8:05~8:30)~水場(9:10~9:30)~福栃平(11:20~11:35)~今朝沢橋P(12:20)=桟温泉=蕎麦車屋=伊那IC=府中本町駅

夜中少し降ったようで朝もどんより雨模様、4時半に起きて5時朝食だが、この天気ではあわててもしかたがないので、ゆっくりして食後のコーヒーまでご馳走になる。越百山の頂上は見えているが南駒はガスの中、時折見える山腹は白く雪化粧している。三重から来たリピーターおおじさんはこのまま帰る、調査の二人も当然下山。我々2人だけ越百山へ向かう。南駒は無理だろうが一応荷物は全部背負って合羽の上下を着て出発。越百山まで1ピッチ、ここまでは視界がよく、南越百から安平路、奥念丈、摺古木、恵那山と続く山並みは見える。ただ北の方、仙崖嶺、南駒はガスに隠れて寒そうだ。時折小雨もぱらつく天気で、この先南駒の雪の稜線を越えても北沢尾根のハードな下りが待っていることを考えて、ここで前進を断念、引き返すことにする。残念だが古希を迎えた老人コンビでは無理は禁物だろう。小屋に下りてひと休み、今日はフジクニの誕生日だと言ったら小屋の主人が越百小屋オリジナルのシャツをプレゼントしてくれた。下りもダブルストックは有効、段差を下りる衝撃がやわらぐ。下りるにしたがって天気が良くなってうっすら日差しも出てきた。行けばよかったかな、と少し未練が残ったが、行ったら苦労していたかも知れないし、何とも言えない。今朝沢橋の車に戻ったところで眼鏡を途中に忘れてきたことに気がつく。またしても、これで何回目か、こういうことがあるから安い眼鏡にしておいたのだが、まったく情けない。帰途、寝覚の床に寄る、200円払って展望台に行ってみたが、まあ観光写真そのもの、どうということもない。そして木曽のかけはしの桟温泉、こちらは木曽川を目の前の湯船に赤いお湯、お客が他に一人もいない、なかなか良かった。寝覚の床も木曽のかけはしも信濃の国の歌詞に出てくる名勝となっている。さらに木曽大橋のたもとの車屋でそば、ここは木曽福島駅近くの老舗車屋の支店、二段重ねのもり蕎麦にからみ大根が美味しい。山は残念だったが、早く下りてきたからこういう楽しみもあるということか。あとは二人で運転交代しながら帰京、土曜日だが小仏、国立府中付近混んでいた。南駒は次の課題、空木の池山尾根からピストンというのはどうかな。