1606 那須ツツジと温泉の山

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1606 那須ツツジと温泉の山
 

参加者  木邨光宏  益崎健二郎  大谷尚史  伊東 毅

6月1日 矢野口(6:30)=大泉IC=那須IC=北温泉駐車場=峠の茶屋(11:00~11:45)~峰の茶屋(12:50)~避難小屋(13:10~13:40)~三斗小屋温泉(14:40)

新緑の中にツツジを見に行こうと考えて、近年評判の那須マウント・ジーンズスキー場上部のシロヤシオの群生をメインに、ふもとの北温泉、それにまだ登ってない那須の最高峰、三本槍岳を組み合わせた計画を考えてみた。初日に峰の茶屋を越えて三斗小屋温泉煙草屋泊、2日目隠居倉から三本槍往復して中ノ大倉尾根からシロヤシオを見ながら北温泉に下りるルート。結果は那須名物の強風に阻まれて三本槍もシロヤシオにも届かず、温泉だけの山になってしまったのだが。
当初は5月31日からの予定だったが寒冷前線が通過して雷がなるとの予報があったので、1日ずらして出発は6月1日。今回は大谷車と伊東車の2台、大谷車は新木場駅前で木邨ピックアップ、伊東車は矢野口駅で益崎合流。中央環状線が事故渋滞とのこともあり、矢野口から一般道を外環大泉ICへ向かう。信号が多くスムーズにはいかないが、時間的には似たようなものかと思う。蓮田SAで大谷車と合流、上河内SAで休憩後、那須ICで下り、まず下山口の北温泉駐車場へ。ここに大谷車をデポ、伊東車に4人乗って峠の茶屋駐車場に、2台あるので効率的のはずだったのだが。駐車場で昼食をとって出発、天気はまずまず、上から小学生の団体が下りてくる。いわきから来たこどもたち、元気がよい。樹林帯を抜けると剣が峰や朝日の岩峰、赤茶けた山肌が広がるが、風が強い。向かい風で時々身体があおられる。雨具を着てフードをかぶったが、手袋が軍手なので少し寒いくらい。峰の茶屋に出ると風をよけるところがないので手前の山陰で一休み、稜線を越えて西側の斜面に入ったところも風が強く、クサリに掴まってしのぐくらいだった。少し下りると風は弱まり、樹林帯に入ってホッとする。避難小屋で一休みして、あとは山腹のトラバース道、まずは予定通り三斗小屋温泉に到着。ここには煙草屋と大黒屋の2軒の宿があるが、露天風呂がある煙草屋が今日の宿、大黒屋の方がやや高級なのか旅館風(宿泊料も50円高い)煙草屋は山小屋風ということらしい。部屋は別棟で6畳?2部屋、荷物を置いて早速露天風呂、裏の山を登ったところに脱衣所と湯船、流石山、大倉山方面が開け、見晴らしがよく気持ちがいい。夕食は4時半から、畳の広間、イワナの甘露煮や山菜の煮つけなど、まあ普通の献立。逆流性食道炎でアルコール禁止、脂肪分禁止なのでご飯が食べられればいい。食後、内湯に入ったが男女交代制で女性時間の6時過ぎに出てきたら宿のおばさんに怒られてしまった。そういえば着いた早々風呂の時間とかいろいろ言われたけど、ほとんど耳に入っていない。空いていたので特に問題はないだろうと思ったが、妙に規則にうるさいところだ。今日は他に客は2組3人、沼原から来た夫婦は牛首に上がるところで風に吹かれ、南月山を断念して樹林帯の道を登ってきたとのこと。ロープウエーも止まったようだし、明日はどうなるだろうか。山小屋風というがシーツも枕カバーもあり、普通の旅館、トイレは和式水洗、自家発、携帯圏外くらい、特に不便なことはない。夜中風がごうごう鳴っていた。

6月2日 三斗小屋(7:35)~隠居倉(8:52~9:00)~熊見曽根稜線(9:40~10:10)~三斗小屋(11:40~12:00)~沼原駐車場(14:50)=北温泉

 朝飯は6時半とゆっくりなので、その前にもう一度内湯に入った。昼飯のおにぎり500円をもらい、記念写真を撮って出発。宿の人も風を心配していたが、隠居倉に登ってだめなら引き返すと話しておいた。宿の裏手の温泉神社を抜けて登っていくと泉源、ごーごーと湯気が噴き出しているがお湯は流れていない。中央に囲いのようなものがあってパイプが出ている、あれでお湯を送っているのだろう。1ピッチ半で隠居倉、風はあるがそれほどでもない、目の前に赤茶色の茶臼のドーム、熊見曽根の稜線はいったん下ってゆるやかに登ったところ、この分なら越えられるかなと思ったが、熊見曽根の稜線に出ると風が強い、いったん東側の風影に下りて休憩、おにぎりを一つ食べる。ここから北に30mほどの登りで1900mの小ピークがあり、それを越えると清水平の広い稜線、その先が北温泉分岐で、そこまでの1ピッチが吹き曝しになるのでどうか、と思ったが、休憩地から出て30mほどのところで風が強くなり、カッパのフードがバタバタ鳴り、体があおられる。耐風姿勢をとったところで先頭の木邨から×のサイン、だめだ、引き返そうと言う。伊東はまだ余裕があったので、もうちょっと行ってみたかったが、ほかの3人が無理だと言うので、仕方がない、ここで引き返すことにした。風速は20~30mくらいか、耐風姿勢をとりながら歩けないこともないと思ったのだが、ロートルパーティーとしては無理はしないということ。カッパの上下を着ているので身体は寒くないが手袋が軍手で手が冷えるのが問題、装備に抜かりがあった。伊東はダブルストックで風に対抗する力も強いが、3人はシングルストックで支持力が若干弱いというのもあったかも知れない。熊見曽根の稜線を離れるとうそのように風が弱まって、もと来た道を隠居倉を通って三斗小屋へ。小屋で衛星電話を借りてタクシーを沼原に15時に来てもらうよう手配。この先は谷間の樹林帯の道だから、問題はない。ただ、だらだらの下り一方かと思ったら、尾根・谷をトラバースして行くのでけっこうアップダウンがある。途中御沢で休憩、湯を沸かして昼食の2をとる。ツツジの花はないが新緑に包まれて気持ちのよいところだ。沼原の駐車場には14時50分到着、ここにはレンゲツツジが咲いていた。ボディーにカピバラの絵を描いた派手なタクシーが到着、山麓の別荘地帯を通って北温泉駐車場まで7000円ちょっとだった。木邨、益崎は温泉に先行、大谷、伊東は峠の茶屋へ伊東車を回収に行って一足遅れて温泉へ。北温泉は余笹川の谷間の一軒家、安政5年創業?という年季の入った建物。江戸、明治、昭和三代の木造三階建て、中は黒光りして味がある。部屋は帳場の上、ここは最も古い(安政?)最も安い梅ランク(2食付き7,700円)、8畳ほどかな、中央に炬燵、テレビもあるが有料、布団はセルフ、浴衣、丹前あり。早速玄関前の露天大浴場、温泉プールへ、ここは水着着用となっているが水着持参は木邨だけ、でもタオルを巻けばいいとのことで4人そろって行く。お湯はぬるめでいきなりでは寒そうなので、すぐ脇の脱衣所がある相の湯という内湯で温まってからプールに入る。広さは15×10m、深さは80cmくらいあって座ると口が水没する。泉質は半透明、硫黄分は少なく若干鉄分がある感じ。映画「テルマエ・ロマエ」の撮影に使われたとか、広く開放的で気分はいい。木邨が泳いで、大谷も腰タオルで泳ぐ。ぬるいが長く入っていれば寒さは感じない。続いて男女別露天風呂の河原の湯へ、横を川が流れ、目の前に大きな堰堤がそびえている。お湯は丁度いい湯加減で、ここだけでも評価出来る温泉だ。夕食は地下(?)の亀の間、畳にお膳、塩焼きのあゆが固くて身がほぐれない、後の献立もどうということはない。安いから仕方ないかな。ほかににぎやかな一族縁者のグループ、今夜の客はこれだけなのか、松・竹の客は別室なのか聞き漏らした。自炊の客もいたようだ。人気の宿らしいが、今日はすいていた。食後もう一つの内湯、天狗の湯へ行く、廊下から半分以上見えるので女性は入りにくいかな、大きな天狗のお面2つが迫力、湯は熱いが入っていられないことはない。この裏手に家族風呂と打たせ湯があるが、そちらは入らなかった。これだけあると風呂だけで価値がある、建物や内装、設備なども子細に見ていけば時代を感じさせて面白そうだ。携帯は圏外だが無料WiFiが使えるのでメール・インターネットは出来る。コストパフォーマンスも含め総合点は高い宿だ。酒が飲めないので時間を持て余すかと思ったが、そんなことはなかった。

6月3日 

 風もおさまって最高の天気になったが、今日は早めに帰らなくてはならない。朝食前にもう一度天狗の湯に入る。益崎は河原の湯も行ったらしい。帰りに入口の温泉プールの写真を撮ろうと思ったら、週に一度の掃除中、お湯を抜いて洗っていた。帰りは大谷車とは別行動、大泉ICから来た道を戻り、深大寺前に寄ってそばを食べて矢野口駅解散。

 三本槍も登れず、シロヤシオも見られず、目的の大半が果たせなかったのが残念、那須はなかなかいい顔をしてくれない山だ。また宿題が残った。温泉だけは目的を達した、特に北温泉はいいところで、また行きたい。